エネミー・オブ・アメリカ

土曜の午前に歯医者、午後に検診の予約を入れてしまい、一日にふたつも出かけることがあると5キロ圏内でも妙に忙しい気持ちになってスケジュールに支配されたようになってしまう。できればなにもかも直前で思い出して鷹揚にこなしたいけれど、根がせっかちなのでスケジュールのことが気になってしまう。常にお尻が浮いているような落ちつかない気分。昨日あたりから日差しがまっすぐに夏を示している。いくらせっかちとはいえまだ気持ちは夏になっていない。でも冷やし中華は三回食べた。

エネミー・オブ・アメリカ [Blu-ray]

プ。1998年。

弁護士のディーン（ウィル・スミス）は、テロ防止を名目に“通信システムの保安とプライバシー法案”を作ろうとする国家安全保障局行政官レイノルズ（ジョン・ヴォイト）が反対派議員を殺害した現場を撮影したビデオテープを手に入れたことから、家族ごと命を狙われるはめになり、情報ブローカーのブリル（ジーン・ハックマン）との接触を図る…。
『トップガン』 『クリムゾン・タイド』などで知られる製作ジェリー・ブラッカイマー、監督トニー・スコットの名コンビによる、もはやよその国の絵空事とすませるわけにはいかないポリティカル・サスペンス。劇中あちこちに盗聴などで簡単にプライバシーが暴かれていくなど、ハイテク機器の脅威が描かれていくのも現代ならではの恐怖を感じさせる。

こういう途方もないストーリーをありえさせてしまうのはハリウッド映画の醍醐味であり、やっぱりウィル・スミスのスター性がハリウッドぶりにぴったりとしている。ジョン・ヴォイトやジーン・ハックマンの配役にぐっとくる。ジーン・ハックマンのまぶしそうな、うれしそうにも苦々しくもみえるくそじじい感満載の表情ったらない。