まみ めも

つむじまがりといわれます

点子ちゃんとアントン

こどもの体調不良でおやすみが続いたときに、クローゼットの整理をした。もう何年も着ない服を思い切って捨てる。10年ほどまえに数千円で買った古着の綿の青いコート、ポケットが四角に大きくて、ちょっとした単行本がおさまるのでとても気に入っていたけれど、もう着られない。ためしに袖を通してみたらとてもじゃないが目もあてられない。若さがみなぎっていないと着こなせない服というものがあるのだと思い知る。川上未映子だったか、女は20代のうちはビキニを着とけ、そのまま脱ぐなっていってたな。まあ、20代は過剰な自意識がじゃましてとてもビキニなんて着られなかったけど。

点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫)

点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫)

ト。

母が病気のアントンは、夜の街角でくつひもを売り、点子ちゃんは、家庭教師の悪だくみでマッチ売りをしている。家庭教師のおむこさんが、点子ちゃんの家へ強盗に入ることを知ったアントンは、お手伝いのベルタに知らせる。

点子ちゃんという名前が前から気になっていたのだけれど、ほんとうの名前はルイーゼ・ポッゲで、小さいのでPünktchenと呼ばれているのだった。シンプルなようで現実のいろいろを含んでおり、なかなか複雑な味わいがあった。