クリスマスの朝、弁当のしたくをしていたらフーちゃんが泣いて、だっこで階下におり、ツリーにかかっているくつ下の中のプレゼントをみせたら、おどろくでもよろこぶでもなかったけれどじっと遊んでいる。フーちゃんのプレゼントは、おもちゃ売り場でこれ!と選んだシルバニアファミリーの「ショコラうさぎのふたごちゃん」で、小さな哺乳瓶とおしゃぶりがついている。あとからもどかしそうに起きてきたセイちゃんとフクちゃんは、それぞれウルトラマンアトロシアスとグドン、ウルトラマンゼロビヨンドとダークルギエル、やっぱりフェルトのくつ下と手袋にはいっていたのをみつけて、こちらはきゃあきゃあとはしゃいでいた。サンタクロースは用意してあったシナモンクッキーを食べココアを飲み干し、サンキューの手紙を残してカーテンを開けたままいなくなっていた。
- 作者: 都築響一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 単行本
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旅じゃ、やせない。でも、やせたい! くびれ求めて三千里。堂々90キロ・オーバーの中年男が、1年間で20キロ減を目指して日本を、世界を駆け抜けた、抱腹絶倒、空腹卒倒のダイエット・トラベローグ。
「捨てられないTシャツ」の都築響一が、やせる旅をコンセプトに世界中を一年かけて巡る本。翼の王国に連載していたらしい。
旅でふとるのはもちろんのこと、このごろは普通に食べているとふとる、走ってもそのぶんごはんがおいしいのでふとる、どうしたって中年はふとるのだということがわかった。先週は二回おなかに赤ちゃんがいるんですかときかれた、あのときの相手の申し訳ない表情にたいするいたたまれなさよ。おなか、ひっこめたほうがいいのだろうなとそのときに思う。思うけれども。