夏休みは恒例の下田行。昨日は朝の五時前に起き出し、着替えだけを済ませてまとめてあった荷物をレンタカーに積み込んで浦和を出た。途中何度かざんざん降りをくぐり抜け、大風のせいかスイスイ流れる道を十時前に河津まできてしまった。さすがにホテルにも入れないので熱川のバナナワニ園をまわることにした。金網や水槽のむこうで微動だにしない佇まい。金網は一枚で、そのくせ、ワニの動きは俊敏なのでけして指を入れないようにと注意書きがある。鱗にかこまれた無数の瞳にいたたまれず、じっとみていることができない。年をとった鰐でもないが、ちょっとやそっとの理不尽なんて鱗ではね返してしまうだろう。
お昼に蕎麦を食べてからホテルについた。波が7〜8メートルと高いので、浜には出られなかった。室から浜をみおろしたら、波がざぶざぶきていた。
- 作者: 澁澤龍彦,山下悦子
- 出版社/メーカー: 日本図書センター
- 発売日: 1998/04/01
- メディア: 単行本
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