まみ めも

つむじまがりといわれます

ポトスライムの舟

節分というものを物心ついてから家ではちゃんとやったことがなく、小学校の体育館で校長先生がキャンデーや落花生を投げてくれたのを拾って食べたような記憶しかなかった。恵方巻きも食べたことがなかったけれど、思い立って作ってみた。巻きすや海苔やかにかまを買っておいて、前日に卵ふたつの細長い卵焼きを焼いておく。具は、本来は七福神にちなんで7つ巻くらしいが、巻物初心者につき、シーチキン、かにかま、卵、きゅうりで勘弁してもらった。丸かぶりはしないで、切って食べた。太巻き寿司と参鶏湯風の手羽元のスープ。食後、八百屋で買い物したときにおまけでもらった豆をみんなで握りしめ、玄関を開けはなち、鬼は外福は内、といって投げた。妙に気恥ずかしい。イベントごとというのは、いくつになってもうまくやれる気がしない。いろんな節目をすっ飛ばして中年になってしまったので、これからは加速する時間にすこしずつ刻み目をいれるぐらいにイベントにのっかってみようと思う。

ポトスライムの舟

ポトスライムの舟

ポトスライムの舟
十二月の窓辺
「やりたいことは二度寝だけ」を読んで、津村記久子さんの地味な人がらが好ましかったのと、「わたしの小説に出てくる人たちは、たいていそんなに運は良くない」という文を読んで、小説を読んでみたくなって図書館で予約。ドラクエがお好きということだったので、「ポトスライム」というのはドラクエのキャラクターかアイテムなのかなと思ったけれど、ポトスのことだった。ポトスならわたしも育てていたことがあったっけ。たしかに運のよくない平凡な人たちが主人公で、ドラマチックもロマンチックもない。わたしもベン図にしたらおなじところに入れてもらえそう。