まみ めも

つむじまがりといわれます

居酒屋兆治

金曜の夜、石川から蟹が届いた、のを、土曜の夜にいただく。香箱蟹と越前蟹。ほかには「きょうの料理」の和風ポトフとあぶたま煮を作っておいた。登紀子ばあばと後藤アナの掛け合いが好きで、作るつもりがなくても録画して見てしまう。後藤アナのだじゃれを無視したかと思ったばあばが蒸し返して同じだじゃれを言ったりすると、わけもなくワクワクしてしまう。和風ポトフは本当は仕上げにスライスりんごを入れる、りんごはあるけれど、度胸がなくていれられんかった。コンビニ各社はとっとと度胸と愛嬌を商品化しやがれ。

プレミアムシネマの録画。高倉健の死から1年、いくつか映画をやっていた中のひとつ。

函館の街を舞台に小さな居酒屋を営む男と初恋の女とのすれちがう想い、その店に集まる人々の人生模様を描く。山口瞳原作の同名小説の映画化で脚本は「未完の対局」の大野靖子、監督は「駅/STATION」の降旗康男、撮影は、「小説吉田学校」の木村大作がそれぞれ担当。

とにかく豪華キャスト。高倉健加藤登紀子大原麗子田中邦衛伊丹十三平田満小松政夫細野晴臣大滝秀治石野真子小林稔侍、ちあきなおみ、あき竹城、武田鉄矢、ひっそりと板東英二山藤章二まで出ているので、それだけでもおもしろかった。高倉健はちいさな居酒屋の店主で、軽快な音楽に合わせてチャリンコをこぎ、市場で買い出し、もつを煮て、というだけのほのぼのした役であるはずがなく、割り切れない思いと血が流れる映画だった。とことんふつうの人を演じられない役者だったのだなと改めて思う。