まみ めも

つむじまがりといわれます

書生の処世

先週の日曜、ひる前に図書館におつかいを頼み、予約資料を引き取ってきてもらう。
スピンクの壺 町田康
私の息子はサルだった 佐野洋子
もぞもぞしてよゴリラ/ほんの豚ですが 佐野洋子
スピンクの壺の表紙がスタンダードプードルで、けものじみたセレクトになってしまった。おつかいをしてもらう隙に、こちらはパンを焼き、フライパンでハムをソテーし、チーズにグリーンレタス、マヨネーズとマスタードを食卓にならべる。あとはインスタントのコーンスープにクルトンを浮かべる。ここひと月ほどの週末はサンドイッチとコーンスープが定番化している。週末がくる前にサンドイッチ用の薄切りのパンを買い込んでおく。食パンを買い込むとき、なんだか気分が浮き立つ。もちろん、あしたとあさってもサンドイッチにコーンスープのお昼のつもり。

書生の処世

書生の処世

新着資料から予約したト本。表紙にはマグカップをそばに寝そべって本をひらくイラストがあって、真似して自撮りというのをやってみたらなかなかしんどい体勢だった。しかも、荻原魚雷の姿だと信じて読んでいたら、本文中に「本を読むときの基本姿勢は、布団の上にうつぶせになって、枕の上に顎を乗せ、両肘をついて本を持ち、左手の親指で頁をめくる」とあって、勝手に裏切られたあんばいになった。

ひまさえあれば本を読み、ひまがなくても本を読む。アメリカン・コラムに私小説、ノンフィクションからマンガまで、本から生きるヒントを読み解く、読書エッセイ。『本の雑誌』連載に加筆修正して単行本化。

自堕落に本を読み、読むことに夢中になるあまりなにを読んでいるのかわからなくなるほど没頭する魚雷さんの文を読んでいると、なんだかほっとしてしまって、あぶない。通勤電車で読んでいたら、そのまま会社のことを忘れてしまいそう。