まみ めも

つむじまがりといわれます

夜露死苦現代詩

はちみつと茂蔵の無調整豆乳をいれたコーヒーを毎朝飲む。うるおう豆乳はアセスルファムKのあと味がべろに残るのが気になって、飲めなくなった。やっぱり茂蔵で生おからを買ってきてもらい、ツナと生野菜を刻んで塩もみして混ぜ込み、酢とマヨネーズで和えてサラダにする。パッケージにシンプルに書かれている、おからは宝、と韻を踏んだキャッチコピーにそそのかされてもりもり食べる。

iPhoneがいかれてきて、画面の左端だけタッチパネルが反応しなくなった。ときどき、パスワードの入力や変換で出せない文字があるけれども、たいした不便もない。ほんとうは、iPhoneだって、なくてもたいした不便はない、といいきりたいけれど、それは嘘。

夜露死苦現代詩 (ちくま文庫)

夜露死苦現代詩 (ちくま文庫)

 

ト。単行本で。

寝たきり老人の独語から暴走族の特攻服、エミネムから相田みつをまで。現代詩だなんてまわりも本人も思ってもみないまま、こっちに挑んでくる言葉の直球勝負。ほんとうにドキドキさせてくれる言葉がここにある!
痴呆系―あるいは胡桃の城の山頭火
点取占い―あるいはショウユ味のシュールレアリスム
木花開耶姫の末裔たち―あるいは湯に煙るお色気五七五
池袋母子餓死日記―あるいは遺書という暗楽詩
死刑囚の俳句―あるいは塀の中芭蕉たち
玉置宏の話芸―あるいは分速360字のトーキング・ポエトリー
32種類の『夢は夜ひらく』―あるいは無限連鎖のモノローク
仏恥義理で愛羅武勇―あるいは暴走する刺繍の詩集
最大の印税が最高の賞賛である―あるいはヒップホップする現代詩
あらかじめ答えられたクイズ―あるいは反省と感謝のループ
少年よ、いざつむえ―あるいは輝ける言葉のサラダ
肉筆のアクション・ライティング―あるいはインターネットのエロ事師たち
アイ・シング・ザ・ボディ・エレクトリック―あるいは箱の中の見えない詩人たち
人生に必要なことは、みんな湯呑みから教わった―あるいは詠み人知らずの説教詩
ヒトが生んでヒトが驚く―あるいは見世物小屋の口上詩
肉体言語としてのラップ・ミュージック―あるいは渋谷の街の即興歌人

池袋の餓死日記や死刑囚の五七五とおなじ言語で相田みつをやエロサイトの口上や湯呑みの人生訓がある。人と人のわかりあえなさというものを感じながら読むしかなく、この世界に自分はいるのだなと思う。