まみ めも

つむじまがりといわれます

誰か-Somebody

仕事始めの帰りに駅前で八百屋に寄り、ショップカードを出したときにレジから流れるハッピーバースデーがフライングで誕生日を祝ってくれるのが恒例になりつつある。誕生日のことなんてまったく忘れているので不意をつかれるうえ、レジが混み合う時間帯にみんなが最短の時間で最大の効果をあげようとしている空気の中で間の抜けたメロディが流れるのはばつが悪く、そそくさと逃げるように店を飛び出してしまう。肝のすわらないまま歳をとる。村上春樹さん、木下龍也さん、おめでとうございます。わたしもおめでとうございます。

先週は珍しく雪が降り、こどもたちは夕飯どき、せっせと日暮れた庭で雪だるまを四体こしらえた。雪用の手袋なんてないものだから、雪玉を丸めては玄関から飛び込んできて洗面所でお湯をだして手をあたためていた。夕暮れがだんだん明るく、日の入りが日毎に伸びるのを体で感じるので、気持ちがずいぶん明るい。

エフ本。

財閥会長の運転手・梶田が事故死した。遺された娘の相談役に指名され、ひょんなことから彼の過去を探ることになった会長の婿・三郎は、姉妹の相反する思いに動かされるように、梶田の人生をたどり直すが…。

宮部みゆきは人生の澱を上手に掬い上げる。そしてそれをけっして美しくも汚くもしない。