まみ めも

つむじまがりといわれます

私生活

私生活
北浦和ブックオフで¥105。表紙のポートレイト、帯にかくれた部分には高橋源一郎氏の左の乳首がうつっていて、だからというんではないが、この表紙の写真に百五円支払ったようなもんだ。たとえば乳首がうつっていなかったら?買ったかどうだかわからない。つまりは高橋氏の乳首に百五円支払ったということなんだろうか。自分がいよいよ怪しくなってまいりました。ブックオフでこれと町田康とを二冊もっているところに、ベビーカー上の息子に話しかけるサラリーマンのかたがあり、はたと、なんとなく母親としてまずいんではないかという気持ちがむらむらしたものだから、文庫の¥105棚から谷川俊太郎の詩集を一冊抜きとって中和を試みた。
要はプレイボーイに書いていたコラムをまとめたものらしいが、競馬、ワイン、エロ、音楽、そういうつれづれした中に醸される私生活ということなんだろう。序文で、本当のことを書きたいが、本当のことなんて書きたくない、といっているとおりで、読む側は文字の羅列からリアルをかすめとるだけだとおもう。わたしがいちばんリアルを感じたのは、むかし付き合っていた女の子の飼っている猫が、裸でねていると肛門を舐めてくる、あるときやっぱり肛門を舐められて目を覚ましたら、猫ではなくて彼女だったというエピソード。果てしない悲哀をかんじてしまった。