まみ めも

つむじまがりといわれます

さらば愛しき女よ

しばらく家をあけるので冷蔵庫の整理にカレーを煮た。ナンを焼いてみる。いくつか試してみて、結局強力粉と薄力粉をドライイーストでこねたもののほうがおいしい。ナンの形は日本に独自のもので、来日したインド人がふるさとを思うあまりインド半島の形に進化したのでは、と、小宮山雄飛と小野員裕がテレビの番組で話していたのをみたので、どうしたってインドをかたどりたくなってしまう。インドをフライパンで8枚焼いて皿に重ねる。焼き上がりのナンはふかふかして布団にしたいような感じだ。

プレミアムシネマの録画。

R・ミッチャムのマーロウが、ラジオから流れるディマジオの連続安打記録をやたら気にしていて、それが巧い開幕と終幕をつくっており、さらに時代色をも出している。実際、撮影にしろ美術にしろ、40年代初頭のLAの雰囲気を心憎いほど掴んでいる。ある女の消息を辿っていたマーロウ。しかし彼の前にはことごとく殺人事件は起き、彼は重要参考人として警察の追及を受けつつ謎の人物にも命を狙われていく……。

ロング・グッドバイ」のエリオット・グールド演じるフィリップ・マーロウがインプットされていたので、ロバート・ミッチャムの濃ゆい老け役マーロウに馴染むのにすこし時間がかかった。情と女にほだされて、けっして二枚目ではなくかといって三枚目でもない絶妙さがたまらない。