まみ めも

つむじまがりといわれます

クモ男の復讐

誕生日プレゼントは、フライングで年末に買ってもらったテンベアのショルダーバッグ。年末に安く買った鞄があっけなくお陀仏になってしまったので。年明け、真新しい鞄をひっかけてでかけるときの、すこしくすぐったい気持ち。新しい恋人と腕でも組んでいるみたいでウキウキが止まらない。わたしの形が向こうにもうつる頃には、ときめきもなくなってしまうだろう、それまでこの気恥ずかしさをおおいにエンジョイしよう。
少しずつ日がのびて、夜の底があかるくなってきて、夕方、仕事を終えて最寄り駅に降りたときにまだ日が残っている。西口をでたところ、牛丼屋やドーナツショップが並ぶ駅前通りのむこう、公園の銀杏の木立がまる裸になって、夕焼けのなかに毛細血管をのばしているみたいな影絵をつくっているのが見える。みていると、自分の毛細血管に意識が及んで、指先にじんわりと血が通うような感覚がわきあがってくる。日が短くなるのも、のびていくのも、どちらも日の移ろいを思わせるので、切ないなあ。アルコールを包んだチョコレートを口にいれる。

図書館の蔵書目録で、タイトルだけをみてどんなB級映画かしらないが予約。中学生か高校生がつくったような、本当にくだらない映画だった。ジャンクなスナックと安い発泡酒をみながら、あれこれけちをつけながら見るのにはうってつけではなかろうか。