まみ めも

つむじまがりといわれます

餓鬼道巡行

土曜の朝は8時半に目が覚めた。こどもたちは庭の剪定をやっているおとうさんにまつわりついて朝から元気。おそ朝はロールパンにフルーツ、ヨーグルト。今年はじめてのすいかがおいしい。庭にでたり本を読んだりしてすごす。庭でアマガエルが跳ねていて、こどもたちじっとしゃがみこんで見つめる。昼寝1時間、夕方から金沢港近くのおとうさんの会社までドライブ。会社のソフトボール大会の打ち上げで、倉庫で二胡ディジュリドゥのライブのあとでバーベキュー。シバテンという相撲を取る妖怪から名前をとったアーティストで、はじめてきくディジュリドゥは大地や宇宙や筋肉の躍動を感じさせるリズムと響き。凍結濃縮した脂肪分5%の牛乳で乾杯をした。バーベキューは餃子や焼きそば、フルーツもあって、調子にのって食べすぎをしたらしく、夜中の3時半にトイレでもどしてしまった。目が冴えて眠れなくなってしまい、そのうち空が明るくなって、冷蔵庫のなかのヤクルトを一本飲んでからふとんに寝そべって、うつらうつらするうちに7時を過ぎて部屋が黄色く明るくなっていた。

餓鬼道巡行

餓鬼道巡行

図書館の本棚からえらんだ一冊。

奇才・町田康による文学的美食案内
熱海在住の小説家である「私」は、素敵で快適な生活を求めて自宅を大規模リフォーム。しかしここで、大きな問題が。台所が使えなくなり、日々の飯を拵えることができなくなったのだ。ポットやレンジを駆使するものの、餓えと渇きは高まるばかり。そしてついに「私」は、「外食ちゃん」となり、美味なるものを求めて飲食店の数々を経巡ることとなった……。
有名シェフの裏切り、大衆居酒屋に在る差別。とろろ定食というアート、ラーメン丼に浮かぶ禅。
混沌の先にある、奇蹟の一食のために、今日も餓鬼道を往く。

町田節炸裂。衣食住すべてにおいて、おしゃれっぽくないおしゃれ、さりげないご馳走、生活感のない生活空間、が、いまやナチュラルでスタンダードな志向なんであって、その矛盾にみちた悲哀を、小ばかにしたように礼讃し、軽蔑するような姿勢で肯定し、ぺんぺんとお経のように述べていく。