まみ めも

つむじまがりといわれます

クリント・イーストウッド: 同時代を生きる英雄

水曜日、半年ぶりで持病の診察に病院へいく。早めに受付と採血をすませ、待ち時間をつぶしに近くのブックオフへ。料理本、単行本は収穫なし。文庫の均一で6冊購入。
イソップ株式会社 井上ひさし
台所のオーケストラ 高峰秀子
挨拶はたいへんだ 丸谷才一
市場の朝ごはん 村松友視
おいしい おいしい 大橋歩
私が出会った宇宙人たち ハリー・古山
予約時間の3時5分前に診察室に呼ばれる。検査の結果ホルモン値が少し高いので、チラーヂンの用量を75μgから50μgにさげることになった。どうりでこのところ汗をかいて体がかゆいとおもった。病院の売店で冷やしコーヒーを買って飲み、外の薬局で薬を受け取る。商店街で梨とトマトを買い、公園のベンチで音楽噴水をながめてからお迎え、帰宅。

ト本。9月の企画で映画本が並べられた一角があり、そこから選んだ一冊。

一作ごとに映画界に衝撃と感動を与えつづける巨人の全貌と新しい魅力に多角的にせまる究極の一冊。

《目次》
【巻頭論考】 個独のヒーローのゆくえ──川本三郎

クリント・イーストウッド フィルモグラフィー

【対談】 結局、クリント・イーストウッドとは何者なのか──芝山幹郎×宇田川幸洋

【インタビュー】 日本初公開インタビュー──聞き手:ロジャー・エバート/訳・解題:南波克行

【コラム】
クリント・イーストウッドの生い立ちと原体験──遠山純生
・ ロディ・イェーツの成長…イーストウッドの「ローハイド」時代──石澤治信

【論考】
・ レオーネ=シーゲル=イーストウッド体験──上島春彦
・ 彼はどこにも属さない…イーストウッドの思想と政治──町山智浩
・ ヒーローの変転、あるいは不変──渡部幻
イーストウッド/あるいは「不均衡」の映画史──船橋

イーストウッド映画ポスターギャラリー

【コラム】
イーストウッド映画のスタッフたち──石津文子
イーストウッド映画の俳優たち──石津文子
イーストウッドはどう評価されてきたか──遠山純生

【論考】
・ トミーはフランキーより年下だった…イーストウッド映画における霊的存在について──樋口泰人
マゾヒズムイーストウッド──吉田広明
・ 疑似家族の肖像…個人主義と自助の精神の果てに──大場正明

【コラム】 イーストウッドの音源を聴く

【インタビュー】 イーストウッドの腕力は決して衰えない──中原昌也/聞き手・構成:岸川真

【論考】
・ 悪はどこにあるか…ミステリ・冒険小説への傾倒──小財満
・ 死線を彷徨う映画たち──藤田直哉
・ 一歩まちがえると鬱陶しいだけのイーストウッドの戦争映画・小論[β版] ──生井英考
・ タフガイとて例外ではない、ということ。…現代アクション映画作家としてのイーストウッド──秋本鉄次
・ 混沌に対する作法…実話を撮るとき、イーストウッドが行うこと──篠儀直子

リバタリアニズム自由至上主義)とヴィジランティズム(自警主義)のふたつがクリント・イーストウッドの映画のふたつのキーワード。にしても、解釈からすり抜けるように毎度毎度新しい映画をつくってくるのがクリント・イーストウッドで、映画以外にはほとんどなにも言わんからこそ、こんなにみんなクリント・イーストウッドについていろいろ書けるのだろうな。映画の中でも外でも、いけてるときも無様なときも、つねにマウントポジションにいる人という感じがする。
「ロバート(デ・ニーロ)は、なによりもまず俳優だ。クリントは、なによりもまずスターなんだ。ロバートは苦悩し、クリントはあくびする。」セルジオ・レオーネ