生まれたときからアルデンテ

水曜の午後は持病の通院だった。採血のあとでいったん家に帰って洗濯物を取り込み食料品の買い出しを済ませてから読まなくなった本をブックオフに持ち込み診察。こともなし。ブックオフに戻り二束三文を受け取りその二束三文でまた古本を買った。持ち込んだ本のほうがかさばったし、一応収支も黒字になったので上々の出来。
とまらない 三浦知良
お言葉ですが… 高島俊男
パンツの面目ふんどしの沽券 米原万里
グーグーだって猫である5 大島弓子
全部108円。30パーセントオフのクーポンを使って302円。

生まれた時からアルデンテ

ト。

これが平成生まれの食文化だ! 世界一のレストランからロイヤルホスト観察記まで。生粋のごはん好き・平野紗季子が、日常の食にまつわる発見と感動を綴る、新しい味覚エッセイガイド。小学生時代の赤裸々日記つき。

くいしんぼうの人が書く文章が好き。平野紗季子もたべるの大好きな感じがとてもいい。しかし、平野紗季子が「これは本当の子供の絵じゃないな」といっているちいさな女の子がトーストを食べる手つき、それは実は2歳のフーちゃんがトーストを食べるときの手つきそのままなのだった。母親のわたしがいうのもなんだけれども、フーちゃんは新生児のときから手がきれいで、なぜか手つきに貴なるものが宿っている。うちでは誰もそんな持ち方をしないような上品な手つきでトーストをつまんでいる。ひょっとしたら前世は高貴なお方だったのかもしれない。しかし貴なる手つきが発揮される局面は意外に少なく貴なくない手つき振る舞いもたっぷりあって、トーストをつまむときの優雅さとうらはらで鼻に指をつっこんだりしているので気のせいかもしれん。「本当の子供」なんてことはわからない。平野紗季子による禁断のレシピ、ポテトチップをカップヌードルの汁に浸して食べるというのをやってみたいなと思いながらやらずに死ぬような気がする。