まみ めも

つむじまがりといわれます

いらねえけどありがとう

日曜の夕方にせいちゃんが熱を出し、COVID-19の陽性が出てしまい、火曜の朝にもうひとり熱を出し、この組み合わせの自宅療養は…と思っていたらふたりの熱がさがったあとにどうにもならなくなり、仕事を半日休むはめになった。ワンオペ、弁当(なんで給食おわってしまうん)、仕事にならない、ありがとうございます、と思いながら、仕事にならない仕事をこなす。微妙に体調はよくなく、右耳の調子が変でときおりめまいがするけれどそんなこと誰も知ったこっちゃない。

いらねえけどありがとう

いらねえけどありがとう

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卜。

エコかどうかより快適さを重視する、負のオーラを封印するには自覚する、ぐずぐず悩んでしまう自分を前向きに捉える、逃げ場のない子育てからもときには逃げて…。快適に暮らすアイディアが満載のエッセイ集。

いつも誰かのためにへとへとの私たち。へとへとなことに気づいてほしい。へとへとになるまでやりたい気もちもわかってほしい。

バッテリーII

定期の通院でやすみをとり、すこしぶらつき、スカートとカーディガンを買った。ここらへんをぶらぶらしているとあちこちで知り合いに会うので油断ができない。ふたりに会った。最近目が悪くなって、相手から声をかけられるまで気づけない。昼すぎの店がどこも混んでいて、ひとりで行列する気分にならずコンビニでおにぎりを買って済ませる。通っている病院には採血部というのがあって、採血のプロフェッショナル(たぶん)がいるのだが、通院をはじめて12年目にしてはじめてファーストアタックで失敗していた。ヘモグロビンの値が低く人間ドックで再検査になっていたけれど、持ち直す。

エフ本。

巧と豪。二人は最高のバッテリーになる夢を抱いて中学へ進学した。徹底した生徒指導を推し進める野球部監督・戸村の圧力に対し、巧は豪や仲間の信頼を支えにマウンドに立つ。自分自身であり続けるための挑戦をリアルに描く。

みんなままならなさを抱えて生きていて、思わず泣いてしまった。

バッテリー

こどもに邪魔をされるという理由で仕事を休んでしまい、やりきれない一日を過ごす。家にいられず、でかけたロイホは店内のあかりが消えていて、昨日が休業日なのできょうの開店は11時という貼り紙があり、雨のなかをあちこちうろついて、11時のオープンと同時にはいる。コスモドリアを見てさえ、こんな薄切りのレモンも立っているのにという妙な気分になる。バンホーテンのココアとコーヒーを飲んだら胃が苦しくなり、しばらく本を読んで時間をつぶしてから帰宅。時間がたつとなにもなかったようで、自分の気持ちだけがかき乱されている。

エフ本。

そうだ、本気になれよ。関係ないこと全部すてて、おれの球だけを見ろよ。

中学入学を目前に控えた春休み、父の転勤で岡山の県境の街に引っ越してきた巧。ピッチャーとしての自分の才能を信じ、ストイックなまでにセルフトレーニングに励む巧の前に同級生の豪が現れ、バッテリーを組むが…。

たしかに中学生のときはややこしかったし、いまもややこしい自信はある。嘆いていたら友だちが中学生のときのポエムを教えてくれて、元気が出た。

終点のあの子

川上未映子がだいじょうぶと言ってくれて、自分が親の死に目で知ったことも、だいじょうぶということだったなと改めて気がついた。だいじょうぶと思わせてくれたお父さんはやっぱり大きな存在だった。親が死ぬという予感はとてつもなく不安で切なくてやりきれなかったけれど、ちゃんとさよならをする時間があったことは本当にありがたかった。

棚の上のもろもろをどかしてお雛様を飾っている。少しだけ家の中が春らしくなる。

卜。

ゆらぎやすい女子高生の友情を描く短篇集。プロテスタント系女子高の入学式の日。中学からの内部進学者の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマンだった。希代子は風変わりな朱里が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、ある変化が訪れる。外部からの進学者の朱里には見えない、女子校ならではの「ルール」。希代子はその枠から飛び出した存在になってしまうのか?華やかに見える少女たちの日常に潜む、複雑な心情と、絡み合う人間関係。少女たちの繊細な心理描写が各紙誌で絶賛されたオール讀物新人賞受賞作「フォーゲットミー、ノットブルー」を含むオムニバス四篇。

やり直しはきくけれど取り返しのつかない淡い日々。みんな何ものかになりたくて、でも自分以外の何ものにもなれない。

数えないで生きる

風邪なのか花粉症なのか更年期かわからない状態で鼻水とそこはかとない悪寒が続いていたけれど、どうやら副鼻腔炎になってしまったらしいことだけははっきりとわかってしまう。なんとか病院にかからずにすませたくて、点鼻薬をためす。薬をすすりあげるときは、どうしてもレオンのゲイリー・オールドマンの気分になる。風が強い日はなんだかこの世じゃないどこかに通じてしまいそうでわくわくしてしまう。

卜。

「他者を理解できないのと同じく、人生のこともすべてわかっているわけではない」「本当に大事なことを考えるためにはじっくり問題と向き合い、考え抜かなければならない」…。今日を丁寧に、豊かに生きるヒントを示す。

とにかく忘れっぽいので、同じことを何度でも丁寧に教えてくれる岸見一郎は本当にありがたい。

荻窪メリーゴーランド

日曜にせいちゃんが帰ってきた。改札を通るせいちゃんを見つけて、げんちゃんが走っていってとびつく。その日はぎょうざの満洲でお昼をたべた。ビールと餃子。久しぶりに家族がそろったのでビールがうまい。週明けから朝は家のまわりをジョギングし、学校にいき、テストも受けるだけは受けてきたらしい。むこうでとっている新聞のコラム(中日春秋)を書き写していたノートを持ち帰ってきた。年明け11日から2月14日まで。八代亜紀の話題ではじまっているのをひとつずつ読んでいる。

卜。

待ち合わせには早すぎる改札で後ろから君が抱きしめてくる 会ってすぐ次に会う約束をしてそれでも足りないような気がした 虚構のラブストーリー短歌。Webマガジン『OHTABOOKSTAND』連載を加筆し書籍化。

待ち合わせにはかならず待たされるので本当に待ち合わせするはずの時間より早い時間を伝えて、それでもちゃんとはやい方の待ち合わせ時間にいって、やっぱり待たされたことがあったのを思い出す。

孤独のレッスン

梅が散っている。鼻水とのどの違和感とそこはかとない悪寒があり、毎年のことながら、風邪をなのか花粉症なのか更年期なのかよくわからずにいる。せいちゃんが帰ってくるというので、朝のうちにふとんを全部ベランダにほして、庭でうっすら砂ぼこりをかぶっていた自転車を水拭きした。電話越しのせいちゃんは顔がまるくなっている。

卜。

日常の中でふと感じる孤独はどこからやってくるのか。どのように向き合えばよいのか。思想家、作家、冒険家など17人が、孤独について考える。

仏陀に学ぶ、単独者としての作法 齋藤 孝

孤独と追放-アルベール・カミュ最後の一〇年- 中条 省平

永井荷風-独身者の悦びと不安- 奥本 大三郎

孤独の詩を読む-ポオとラヴクラフト- 南條 竹則

サン=テグジュペリ-人生と思索を鍛え上げたもの- 鈴木 雅生

三木清と孤独 岸見 一郎

ソロー『森の生活』が語りかける声 新元 良一

孤独の哲学者ニーチェ 適菜 収

孤高の俳人尾崎放哉と種田山頭火 下重 暁子

 “孤独”を取り込み、自由に生きる 岸 惠子

引きこもり作家のリアル 田中 慎弥

「意識の孤独」の手綱を引いて生きる 高村 友也

隠遁者の孤独 林 望

孤独のゾンビ映画論 荒木 飛呂彦

ジョン・ル・カレが描くスパイの孤独 石戸 諭

サピエンス-孤独な種の恍惚と不安- 吉川 浩満

単独行がもたらす究極の孤絶 角幡 唯介

飲み会のときに、みんなが楽しく賑やかにしているとさみしくなる、とそっと打ち明けてくれた友だちのことを思い出す。