まみ めも

つむじまがりといわれます

ゼロの焦点

ゼロの焦点 [DVD]

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図書館で借りる。松本清張の鉄道好きは有名だが、これにも能登北陸鉄道がでてくる。こないだ能登にいったとき、穴水から七尾のあたりをドライブするあいだ、傍の土手を線路が走っていて、海沿い、こんなところをちいさな車両がガタゴトいったらかわいらしいだろうなと話していたら、ふいに電車があらわれ、しかし、永井豪の漫画でこてこてにラッピングされていたので面喰らった。そのまえに立ち寄った輪島の道の駅には、廃線した輪島駅がのこっており、駅名の看板に、となりの駅はシベリアと書かれていて、なんだか狐につままれたみたい気分がしたっけ。
ゼロの焦点でも、松本清張の時刻表マニアらしき一面が垣間見え、必要とも思われない路線情報がてんこ盛りしている。セイちゃんも、鉄道が好きだが、どうやら彼は線路に浪漫を感じるらしく、凡ゆるものが線路にみえる様子で、ボーダーの洋服、障子の桟、畳のふち、チロリアンテープ、みつけると、ガタンゴトン、ガタンゴトン、とぶつぶつ呟いている。公園にいっても、線路かいて、というので、棒きれで砂のうえに線路をかいてやると、うれしそうに駆けている。もっとかいてよう、ととどまることを知らないが、わたしも苦肉の策で環状線にして、延々と走らせる手を思いついたが、そのうち支線をつくれだの、待避線をつくれだの、いうようになって、きりがない。
こないだ、セイちゃんを抱っこしたときに、胸に顔を押しつけてきたので、耳をあててごらん、なにがきこえる、と心拍をきかせたら、ガタンゴトンっていってる!とそれはそれは感動した様子だった。おかあちゃんの中、電車がはしってるのかな?といったら、尊敬のまなざしで見つめられてしまった。
今度、能登にいくときには、舞台となったヤセの断崖をみにいきたい。やっぱり、電車で金沢から富来にでて、そこからバスを乗り継いでいってみたい気がする。永井豪のラッピング電車は、ちょっと松本清張っぽくないけどさ。