まみ めも

つむじまがりといわれます

乗る旅・読む旅

朝、ふとんから起き出すとまだ暗い。台所におりて、お湯をわかし、マグカップにいれて、弁当や朝ごはんの支度をしながらフウフウ啜る。白湯といって、インドのアーユルヴェーダでは鍋を火にかけてがんがんに湯を沸騰させることで火と水と風の要素が渾然一体となり完璧な飲み物であるらしいが、スピリチュアルなことにはとことん鈍いので、電気ポットで沸かしたお湯でかまわない。おいしいともまずいとも思わないけれど、体にはなんとなくよいらしく、お通じがほんの少しよくなった。水道水をわかすだけなので元手のかからんところが貧乏性にはありがたい。

乗る旅・読む旅 単行本

乗る旅・読む旅 単行本

図書館に予約本を受け取りにでかけて、紀行本コーナーに宮脇俊三の名前をみつけてお持ち帰り。宮脇俊三は読んだことないがブックオフで買った「最長片道切符の旅」が読まれるのを待っている。待たせているのは心苦しいけれど、読みたい本をつねにいくつか置いておきたいという欲があって、そのために家に積ん読本がタワーをつくっている。そのくせ読んだ本ははなから忘れていくので、既読本にも何度だって読みたいのがあったりし、この調子ではなかなか死ねんなと考える。
アメリカ西海岸の鉄道ツアー
国鉄道ツアー
米坂線陸羽東線紀行
板谷峠、消えたスイッチバック
鉄道の父、井上勝のこと
近くにも旅はある
横川駅と旧沓掛駅
小江戸号」と川越
東京湾岸一周
ゆりかもめ水上バス国技館
舟運の商都栃木市
水郷の鉄道周遊
会田雄次『回想アーロン収容所』
北杜夫マンボウぼうえんきょう』
斉藤茂太『モタさんの汽車の旅』
北杜夫『親不孝旅日記』
江國滋『鬼たちの勲章』
江國滋『阿呆旅行』
阿川弘之『南蛮阿房第2列車』
種村直樹『気まぐれ列車で出発進行』
中村由信『SLグラフィティ』
堀淳一『森と野と古都の旅-西ドイツ地図紀行-』
ヒサクニヒコ国鉄あちこち体験記』
橋本克彦『線路工手の唄が聞えた』
アラン・ブース『津軽
武部健一『道のはなしIII』
戸田芳実『歴史と古道-歩いて学ぶ中世史』
四方田犬彦『月島物語』
織本瑞子『犬と旅した遥かな国-スペイン・ポルトガル
アラン・ブース『津軽-失われゆく風景を探して』
秦辰也『バンコクの熱い季節』
佐々木冨泰・網谷りょういち『事故の鉄道史』
小池滋『英国鉄道物語』
古谷和典『すかたん列車』
古谷和典『第二すかたん列車』
丸谷才一山崎正和『日本の町』
「乗る旅・読む旅」は前半は乗る旅で鉄道をめぐる旅の記録、後半は読む旅で書評や本の解説をピックアップしたもの。わたしは、やっぱり読む旅派なんだな。宮脇俊三がいろんな人の文章に心酔して書いているので、どの本もよみたくなってしまう。北杜夫はお隣さんだったとかで(家探しをしていた北杜夫に、うちの隣の土地が空いていると話したらそこに北杜夫が家を建てた)、北杜夫の家に出入りする人を見ないでおこうとしながら見てしまう宮脇俊三がおかしい。他社の編集者訪問にカーッとなったりしている。北杜夫の口ぐせがひょっとするとだったことを覚えておきたい。
鉄道の父のところを通勤電車で読んでいたら、鉄道の日のことがあって、まさしくその日に読んでいたので、この本に呼ばれちゃったなとうれしくなる。こういうちいさな符牒が点々する暮らしで、浮きも沈みもしないのが、一番しあわせだと思う。