疑惑

月曜にお迎えにいったら、保育園の入口に虫かごがあって、鈴虫がりんりん鳴いていた。ご自由にお持ちくださいとあったが、家に虫かごがないのでそのときは諦めた。夜になって宿六に話をすると虫かごを買ってきてくれるというので、火曜のお迎えのときに六匹もらって帰る。ちいさなカップに三匹ずついれたのを、セイちゃんとフクちゃんとひとつずつもって、歩いて帰って、夜になって宿六が虫かごにうつしてくれたが、朝までに四匹死んでしまった（そのうち一匹はフクちゃんがつぶしてしまった）。ちっとも鳴かないので心配していたが、朝、五時半に起きて居間におりたらりんりんやっている。なんだかうれしい。雄ばかりだったので、水曜の夕方にまた六匹、今度は雄と雌を三匹ずつもらって帰り、虫かごにうつし、プチトマトを爪楊枝にさして入れてやったらかじりついている。こどもたちが寝付いたあとになって鳴き出した。かすれた羽根の音がいじらしい。きのうからいた二匹が動かなくなりだめになりそうなので、新入りたちもどうなるかわからないが長く鳴いてくれたらいいなと思う。

疑惑 (1982年)

疑惑
不運な名前
鎌倉の山の家から借りてきた一冊。1982年の文藝春秋のもので、表紙は海とスパナ、裏表紙には一足の靴が描いてあった。暑さが増してくるとミステリーを読みたくなる。桃井かおりが鬼塚球磨子役をやった映画があるらしい。弁護士役は原作では男だが、映画では岩下志麻。トリックは知れているが見てみたい気がする。