土曜の朝、七時半に起きて、セイちゃんに四歳のおめでとうをベッドでいうと、ありがとうと抱きついてきた。どういたしましてと返す。朝ごはんと荷造りをすませて庭にでて、ミニトマトの種を撒く。セイちゃんは、とにかくだんごむしが好きで、じょうろに一心にあつめており、さいごは何十匹か知らないが、じょうろを逆さまにして土に戻すときに甲殻の擦れ合う独特の気配におぞおぞした。タイムにみどり色の小虫がぶんぶん群がってうっとおしいことこの上ないので、根っこから引き抜いてしまう。かぼちゃもまた間引きした。それから駅にでたが、フクちゃんの機嫌をそこねてしまったせいで、駅まで旅の荷物とフクちゃんを抱えていくことになり、汗だくになった。新幹線の駅でお土産とパンとジュースを買う。新幹線のなかで、すし太郎でつくったおいなりさんとパンでお昼。はくたかが強風でゆっくり運転になり、一時間送れで到着。駅で母親と落ち合い、トイザらスで誕生日プレゼントを買い、ケーキ屋で誕生日ケーキを受け取って帰宅。さっそくおもちゃをひろげ(セイちゃんは北陸新幹線のプラレールセットとウルトラマンと怪獣のソフビフィギュア、フクちゃんはトミカの救急車と消防車と郵便車)、お風呂のあとにごはんとアンパンマンのケーキ。水のはいりはじめた田んぼとカエルの合唱が目と耳に心地よい。
- 作者: 堀田善衞
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1957/12/19
- メディア: 新書
- 購入: 3人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
要するに「永遠」なんだ、これはまったく始末におえんわい。
こんなにも複雑で、こんなにも全アジアがいりまじっていて、従って、瞬間瞬間に、いわば全存在と全歴史を思わせ考えさせられるような工合(中略)そこに宗教がある、という、おっかない現実
といっていて、こういうのを読むにつけ、インドにいく話はやっぱりいいなあと思う。