マーズ・アタック！

朝の10時すぎに、決まって鼻の奥のあたりがズーンと重くなる。パブロンふた粒でドーピングの日々。そのあとは薬がきれても特に痛みは戻ってこない。鼻水は透明になってきたが、蓄膿になっているのかもしれない。とりあえず週末まで様子を見る。
風呂上がりの夕風が気持ち良い日が続いている。心なしかドライヤーで髪をかわかす時間も短い。いまのころが一番ちょうどよくて、昼の暑さといい、日の長さといい、朝はぎりぎり清浄と呼べる間際の空気で、庭の水やりをするのも気分がいい。植木のメロンにカナブンみたいな硬質の虫が育っていて、水をかけると葉っぱの中からとびだすのが、なんだかかわいい。このまま梅雨もどこかへいって夏の一歩手前で留まっていてほしいくらいだが、毎年、夏はいとも簡単にこちらの予想を裏切って、メーターを振り切る「夏」を寄越す。しかたなくサマーソルジャーをきいて、こんな夏も悪くないと慰めることになる。ゆうべは宿六の帰りが遅かったので、こどもたちを寝かしつけたあとで台所仕事をしながら、冷やしたトマトを丸かじりした。つめたいトマトが歯にしみる。台所の明かりだけがまぶしく、宇宙のなかで自分だけおきているようなうしろめたさで食べるトマトは格別の味がした。

マーズ・アタック! [DVD]

「昨日・今日・明日」で曽我部恵一の雑記にでてきたのを図書館で予約。順番待ちなし。ティム・バートンの作品で、ジャック・ニコルソンにピアース・ブロスナン、ナタリー・ポートマンと豪華な顔ぶれを容赦なく料理している。できあがった皿はグロテスクでとても食えた代物ではないのに変な中毒性がある。ナンセンスで、あほらしくて、最高。