まみ めも

つむじまがりといわれます

フリック・ストーリー

金曜の夜は焼きそばとしゅうまい、シチューに洋風の切干し大根煮というよくわからない献立だったが、いつもは食い意地の張っているセイちゃんが、切干し大根に手をつけただけで、食卓に伏せってぐずぐずし、そのまま、もういらない、といって食べなかった。よく朝もおなかぺこぺこ、と言って目覚めたけれど、パンを半分以上のこした。おなかも少しゆるい。公園に行きたがったが、朝から寒々しく曇っているし、体調もすぐれないようだったのでやめにした。おやつのプリンを蒸して、卵入りのおかゆとかぶの葉とじゃこのふりかけを一緒につくった。お昼はたぬきそばを少しとおかゆ、ベーグルを半分たべて、昼寝をし、プリンをたいらげ、夕飯のしゅうまいときつねうどんも食べて、あとはウルトラマンごっこをして元気そうにしていたので一過性のものだったらしい。

フリック・ストーリー [DVD]

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テレビ放送を録画。ストーリーは戦後フランスで実際にあった犯罪記録をもとにしたノンフィクション小説を原作にした捕物帳で、その原作者がアラン・ドロン演じるボルニッシュ刑事なのだった。強盗殺人を繰り返すビュイッソンが、やるぞやるぞと思ったことを全部やるのだけれど、その裏切らない筋書き通りの緊張感。「リスボン特急」の三年後の作品で、すこし老いの翳りがちらつくアラン・ドロンの冷たいかっこよさが冴え渡る。アラン・ドロンがいるだけで画面が寒色に染まっていくような、暗い感じがたまらない。アラン・ドロンアル・パチーノも、とことん美しい頂点から少し落ちてきた老いの入り口みたいな時期がものすごく魅力的だと思う。14番目の月みたいなもんか。フリックは仏語のスラングで刑事の意味とのこと。