土曜のひるにひと月半ぶりで図書館に寄った。こどもたちの絵本を選んだあとですこしだけ時間をもらって奥の書架を物色。はじめつげ義春でも借りようかと思ったが、陰気なものを読む気になれなくて素通りし、海外文学にしようかと思ったら地域別に分類されたうえにファミリーネームがあいうえお順になっていたので混乱して選びきれず、お定まりのエッセイコーナーにいき、か行の前にたち、川上未映子か川本三郎か、ちょっとだけ悩んで、未読本から一冊川上未映子「夏の入り口、模様の出口」を借りることにした。お盆の前後から夏の盛りを過ぎた感があって、毎年、夏の始まりと同時に夏の終わりを意識してしまうので、夏は陽射しと同様、入り口から出口まで一直線だなあと思う。夏の暑さはしんどいけれど、夏の終わりのほろ苦さは中毒性があって、ひぐらしの声、稲穂、森山直太朗、デラウエア、夏の終わりをにおわせる諸々をコレクションして並べておきたい。
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