いつのまにやら4月。セイちゃんはそら組からたいよう組、フクちゃんはほし組からかぜ組、フーたんははな組。きのうはお迎えに出たら、そら組で先生が一年間のしめくくりの挨拶をしたあとだったらしく、女の子たちが鼻紙をにぎりしめて号泣していた。男の子はなぜかひとりきりしか泣いていない。セイちゃんに帰り道できいたら、オラも泣きそうになったけどがまんした、と言っていた。わたしはあらゆる節々のタイミングで泣けずにきてしまった人なので、泣いていいときにちゃんと泣ける5歳のこどもたちがまぶしい。桜はいよいよ満開で、咲きだす前はユーウツでしかたないのに、咲いてしまえばほっとして、花見のことばかり考えている。遊歩道は一挙に木の芽が出て花が咲き出した。チューリップ、レンギョウ、ハナニラ、アネモネ、スズラン、ウキツリボク、ヒナゲシ、これだけあるのにまだ名前の知れない樹木や花がある。名前を呼ぶと、ただ同じようにそこにある草木が親しいものになる、はじめて名前を呼ぶときのあたらしい気持ち。
- 作者: 細野晴臣,星野源
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/03/28
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (5件) を見る
アーティスト星野源が大先輩の細野晴臣に、日常のゆる〜い困り事から仕事の心配、男女関係の深い悩み事までを人生相談。時に深遠でセキララで心和むトーク集。『TV Bros.』掲載に加筆し書籍化。
星野源も細野晴臣も、アーティストというよりはアイドルという感じがする。とくに星野源は、等身大、うんちは漏らすし、洗面所をびしょびしょにしてしまう生活感あふれるもてないアイドルというあたらしい存在になりつつある。