まみ めも

つむじまがりといわれます

米原万里の「愛の法則」

木曜の夜にベッドに入るとセイちゃんがアツアツになっており、39度の熱。体に熱がこもるのか、暑い暑いといって眠れないらしく、水筒にお茶を詰めてもってきたのをごくごく飲んだ。横に寝そべったら、肌をぴったり寄せてきて人肌で涼を取るのでこちらはちっとも眠れなかった。朝になって微熱にさがったけれど食欲がなくフルーツも残したので休むつもりでいたら本人が行きたがるのであわててお弁当を作り送っていった。ものすごく暑い日で汗だくになったら仕事に行く気がすっかり失せてしまい、そのままデパートにいってふらふらとワンピースを買い、ブックオフを物色し、冷やしコーヒーを何杯も飲んだ。本当は商店街の古着屋で見かけたポールスミスのパイナップルのサイケな柄のサマードレス8800円也が狂っていてとてもよかったけれど、ちょっと勇気がなかった。ヤキが回ってしまった。ああいう狂ったような洋服を平気な顔をして着ていたい、本当は。

米原万里の「愛の法則」 (集英社新書 406F)

米原万里の「愛の法則」 (集英社新書 406F)

ト。

稀有の語り手でもあった米原万里、最初で最後の爆笑講演集。世の中に男と女は半々。相手はたくさんいるはずなのに、なぜ「この人」でなくてはダメなのか――〈愛の法則〉では、生物学、遺伝学をふまえ、「女が本流、男はサンプル」という衝撃の学説!?を縦横無尽に分析・考察する。また〈国際化とグローバリゼーション〉では、この二つの言葉はけっして同義語ではなく、後者は強国の基準を押しつける、むしろ対義語である実態を鋭く指摘する。4つの講演は、「人はコミュニケーションを求めてやまない生き物である」という信念に貫かれている。
【目次】
本書に寄せて――池田清彦
第一章 愛の法則
第二章 国際化とグローバリゼーションのあいだ
第三章 理解と誤解のあいだ――通訳の限界と可能性
第四章 通訳と翻訳の違い

米原万里が晩年、高校生に考案した内容で、こんな話をきける高校生がうらやましい。体は辛かったらしいけれど、話は抜群におもしろい。