忘れもしない先週の水曜日、ふいに腰をかがめた瞬間にぐきりと衝撃に近い違和感が腰を襲った。そこからは極度に制限された動きしかままならず、そうすると野村萬斎のような歩き方になってしまう。狂言の姿勢は中腰でしんどいと思いきや、腰にかかるGをかなり軽くしてくれるものであるらしい。様式美にやどる実用性、といっていいのかどうかわからない。実生活の中での狂言の動きはかなり不自然なもので、粋や様式美からはほど遠い。何日かしてかなり動けるようにはなったけれど、腰にかかえている爆弾にひやひやしている。
- 作者: 江戸川乱歩,中村猛男
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 1971/04/15
- メディア: 単行本
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秘密クラブで死んだ男の処理を任された影男は、死体を古井戸に落として埋める。また殺人会社に、だれにも知られない方法を教えて成功するが、ある事から自分が殺されそうになる。そこへ、明智探偵が乗り出した。
何週間か前の週末に図書館にいったとき、リサイクル図書で江戸川乱歩の少年探偵シリーズが何冊も出ていた。全部持って帰りたいくらいだったが、荷物が多かったので一冊だけ。ちいさいときに通っていた地元の図書館は、入ってすぐの右側の棚に少年探偵シリーズがずらっと並んでいた。ひんやりしたうすぐらい廊下を進んだ奥まったところにある図書室の壁の江戸川乱歩があやしくおそろしく、一度も手にすることはなかった。大人になってやっと江戸川乱歩を読めるようになったけれど、いまでもどこかヤバいものという感じは拭えない。