まみ めも

つむじまがりといわれます

お言葉ですが…

一年のうちで待ち遠しくしていた日がやってきた。16時27分26秒がきょうの日の入り時刻で、あしたは2秒だけ夕暮れが遅くなる。たった2秒のことだけれど、この夕暮れの底ともいえる日が過ぎるだけで、気持ちがものすごく楽になる。去年の夕暮れの底はきのうだった。そして、年があけて、日の出がもっとも遅い日があり、2月を迎える前に梅が咲く日がくる。どちらもやっぱり待ち遠しい。ズボラな毎日の暮らしの中で、季節に句読点が入るタイミングだと思う。

お言葉ですが… (文春文庫)

お言葉ですが… (文春文庫)

ブ。9/29に108円の30%オフで買っておる。

薪という字は、「まき」か「たきぎ」か、でどう違うの? 日頃、何気なく使っている言葉を吟味、中国文学のウンチクを背に、あるときはバッサリ、あるときはネチネチと、その用法・ルーツを探る、頭の体操読本。

「本が好き、悪口言うのはもっと好き」でタイトル買いをした高島俊男だけれども、こちらもバッサバッサと切り捨てていくさまがお見事。高島俊男、一人称はわたし吾輩おれあたし小生愚生と多彩で、一人称で目くらまして尻尾をつかませない。今回の本の中では、名乗り出ることの意味のところがよかった、「抱かれたければ名を告げる。その気がなければ告げない」なんて、しびれるねえ。日本語は二人称をもたないというのもおもしろかった。川本三郎みたいに一人称をなくすることもできるし、日本語はわたしもあなたもなくてもなんとかなる。