ブエノスアイレス

連休だが、フクちゃんが病気したのでどこかへ出ようという気持ちになれないで、きのうは図書館と日用品の買い出し、きょうは近所の公園にいって、まわるお鮨を食べてきた。宿六が次々と映画を借りてくるので、毎晩のようにみているが、アルコールを飲むとねむたくてどうでもよくなってしまいがちで、半分も覚えていない。そのくせ朝は六時前後にぱちりと覚めてしまう。起き出すとこどもたちも目を覚ますので、布団にはいったままカーテン越しの陽射しで文庫本を読む。朝の光で読むことばは、起き抜けに飲む一杯の水のように肉体にしみわたる感じがして、妙に丁寧な気持ちになる。

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宿六がいない夜にひとりグリーンラベルを飲みながらみた。同性愛のカップルが延々と痛々しい恋愛模様を披露していて、96分の映画だからと気楽に構えていたが、これ以上長かったら食傷してしんどかったにちがいない。でも、異国の空の下で、なんのしがらみもなく恋愛をするとしたら、ちょっとむき出しの獣みたいになってしまうのも、わかるような気がする。