木曜から、ぞくぞく寒気がするといって食が進まないでいた宿六だったが、金曜の夜中に触ってみたらアツアツになっているので、熱をはからせたら三十九度八分あった。あわててカロナールを飲ませたが、朝になっても九度近く、ふしぶしが痛むといっていたのを思い出し、すわインフルエンザかとタクシーを呼んで走らせたが、インフルエンザではなかったらしく、咳や鼻水、痰の薬に抗生剤に解熱剤、たんまりもらって帰ってきて、一日ずっと伏せっている。こどもらは、当初は病気おかまいなしでトーチャントーチャン言っていたが、さすがに切羽詰まるものを感じたのか、宿六に寄らずにやっている。朝食を済まし、洗濯を干して、近くのクリニックでセイちゃんの予防接種、それから買い物して帰ってきた。フクちゃんはとにかく歩くのが楽しいようで、遊歩道でベビーカーからおろしてやると、オテテ、と言って、手をつなぎ、セイちゃんとわたしとに挟まれて、トドラー歩きをしている。すぐに転ぶフクちゃんにつられてセイちゃんも転び、ふたりしてあはあは笑っている。そのうちわざと転び出すので、家はすぐそこなのになかなかたどり着けない。最後は打ちどころがよくなかったセイちゃんがちょっとシリアスな表情になっておわった。昼は、予防接種の注射を泣かずにがんばったセイちゃんが、ご褒美はラーメンがいいというのでスーパーマーケットで選ばせたら、インスタントの蕎麦ヌードルがいいというので、買ってきて、きのこのうま煮とあぶらげの含め煮をのせて出してやったら、最近使えるようになったお箸でかっこんで食べていた。インスタントの蕎麦の、千堂あきほを思い出させるウエーブした安っぽい味は、実はけっこう好きだったりする。「誰も知らない」の引越し蕎麦をすする場面を思い出して、残ったつゆに冷やご飯をいれてやったら、気に入って、フクちゃんは四回おかわりした。なかなか宿六が降りてこないので、盆にのせて蒲団に運んでおいて、あとから見たらおつゆだけ残っていて、少しほっとする。
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