大晦日は、なんとなくくたびれて、日付の変わる前に奥の座敷にのべた布団にはいり、除夜の鐘に耳を澄ますうちに寝てしまった。朝はすこし寝坊して八時、両サイドをかためていたフクちゃんとセイちゃんが順番で目を覚まし、セイちゃんが、くっつくとあったかいよ、と言って、ギュウギュウくっついてくるのをフクちゃんもまねて、おしくらまんじゅうで起きた。パンとフルーツで朝食をすませて車で駅前にでて、歩いて鶴岡にでかけたが、境内の行列にひるんで、参拝せずに帰ってきた。神様に用事があるというよりはお正月気分を味わいに出かけているようなもんなので、境内まではいって、こちらとしては用事というか気は済んだ。帰り道、古本屋のワゴンで庄野潤三の文庫本が100円だったので、買おうとしたら、義父がお年玉に買ってくれた。よい年明け。
おそひるでお節と具だくさんの雑煮を食べて、日本酒をくぴくぴひとりで飲み、こどもとうつらうつら、夕方になって犬の散歩でフクちゃんをおぶって山を上ったので、じわり汗をかき、筋肉痛に見舞われた。夜はステーキを焼いてもらったが、あんまり食べられない、甘いお節で日本酒を飲むほうが性に合う歳になってきたと思う。
- 作者: 武田百合子,武田花
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 1987/04
- メディア: 単行本
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