久しぶりで集まる会社のひとたちで飲み会。鍋にカレーをたっぷり仕込んでおく。余りもののくず野菜もフードプロセッサーでみじんにして一緒くたにする。大根の葉なんかは、ふりかけにしても煮物にしても家族は箸をつけないので、こういうときに復讐とばかりにいれてやる。ツナと小松菜と大根の煮物も、ぶっこんでやった。カレーにだまされてまんまと食べているのを横目でみて、人知れずしめしめとほくそ笑んでいる。
仕事のあとでこどもたちを家に連れ帰っておやつを与えてから家を出る。暮れ方の公園、噴水が水飛沫をあげて、夕日がきらきらする。視界がひらけて気持ちがいい。フィッシュマンズをきく。連れてってよー、と甘えるように苦しそうにそのくせなんでもなさそうに歌ってる。蔵元を呼んで日本酒と郷土料理をたのしむ会で、気のおけない人たちにかこまれていい気分に酔っぱらった。
- 作者: 色川武大
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1992/07
- メディア: 文庫
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生きないわけにはいかないが、生きることが恥かしい。
表紙の背中の曲線をそっと撫でる。