まみ めも

つむじまがりといわれます

トラブルクッキング

憂鬱なはずの月曜日が待ち遠しかったのは、8日から日暮れが遅くなって、夕方の時間が長くなるからだった。夕焼けの空は好きだけれど、どうしたって夕暮れは陰圧なところがあって、ふとすると心をもっていかれてしまう。冬至はまだなので、これからは日の出が遅くなるわけだけれど、朝にはこれからの感じがあるので、大丈夫、日暮れは暗くなるばっかりでいけない。ここのところは夕方になると1日の疲れがドッと出て、家のトイレでえづいたりおなかを下したりするので、余計に夜はいけない。
鴨居羊子だってこう言っている。

私は朝が大好きだ。暗い夜中に、ふとんの中で目覚めると、ろくなことは考えない。もう世も終わりだと、ゆく末、こし方、つらつら思いめぐらせて、真っ暗けの想念にしばられる。まわりが暗いからだ。するとカーテンの隙間から、夜明けの赤い陽がしのびより、次第に体が、あたたかい朝につつまれだすと、暗い想念は一転して明るい天使のさえずりとなる。

そんなわけで、12月8日を過ぎてしまえばしめたもので、こないだ霜が降りていよいよ冬だと思ったばかりなのに、もう春が来るような気がしてうきうきしてしまう。

トラブルクッキング

トラブルクッキング

「女のいない男たち」を読んだあとでバランスを取りたくなって群ようこを図書館で借りた。家庭的なところのない群ようこが毎度料理にチャレンジして、失敗したり、たまに成功したりしている。トラブルクッキングというタイトルの通りに、ずっこけることを期待されているので、失敗のないときは階段があと一段あるつもりだったのになかったときみたいに踏みはずしたようになっている。でも、桐島洋子よりは、群ようこみたいに、ずっこけて、ときどきは踏みはずしたりしながら、料理のなかなかうまくならない不器用な女のほうが色気はないが愛敬はあるような気がする。