まみ めも

つむじまがりといわれます

戦場のメリークリスマス

Twitterハッシュタグで「本棚の10冊で自分を表現する」というのがあって、ついつい眺めてしまう。内田百間色川武大深沢七郎が並んでいるのなんかをみたりすると、好みは似通っているけれど、友達になれるかどうかというとさっぱり自信がない。表現するかどうかはともかく、無人島にもっていく本をかばんに今すぐ詰めろといわれたら、カフカ内田百間久生十蘭立原道造川本三郎庄野潤三…と思ったけれど、川本三郎は読んでたらそこに載っている本を読んだり映画をみたくなるだろうし、庄野潤三も、読んでたらお夏さんのアップルパイとかねる前のチョコレートとか、うらやましくなりそうなので、無人島には向かないかもしれない。無人島にもっていくには徹底的に不条理な本がよさそうで、その点ではカフカが第一候補。安部公房もいいかもな。無人島で本読んでる暇なんかあるかどうかはともかく。

「戦場のメリークリスマス」?30年目の真実 (TOKYO NEWS MOOK 466号)

「戦場のメリークリスマス」?30年目の真実 (TOKYO NEWS MOOK 466号)

9月の映画本の企画コーナーでみつけて借りてきたト本。夏にちょうど「戦場のメリークリスマス」をみたこともあっておもしろく読んだ。クリント・イーストウッドとおなじく大島渚もファースト・テイク至上主義で、大島渚は「2テイク目になると、スタッフもキャストもみんな何が起こるかわかってしまっている。それに対する準備になってしまう。そうするとパワーがどんどん落ちていってしまうから、どうしてもファースト・テイクで撮ってしまわなければならないんだ」と言っている。役者が演技するのも嫌い、「お前のくさい芝居なんて誰も見たくない」と言われてしまうらしい。たしかに、この映画の北野武なんかは、まったく演技してないところがいいのだと思う。もともとはロバート・レッドフォード山崎努高倉健などをキャストとして考えていたらしく、そのまぼろしのキャストのものも見てみたかった。