まみ めも

つむじまがりといわれます

君のいない食卓

日曜にフーちゃんが熱を出して、月曜の朝にさがって保育園にやったら夕方になってまた上がり、というのが2日続いて、水曜の朝は好物のぶどうも食べずにいやいやするので休ませて病院の予約をとった。待合室にドガの絵が二枚飾ってあって、ヘンタイ美術館で読んだとおりにハゲおやじがしっかり描かれている。診察で胸の音が気になるといわれ指先から採血したけれども炎症を示す所見がなかったらしく、ウイルス性の気管支炎ではないかということで、薬を処方された。金曜まで熱が続くようなら再診。昼はかきたまのうどんを煮たけれど、せきこんで戻してしまい、そのまま食べなかった。薬はほんのちょっとの水で練って舐めさせた。夜はスープをかけたねこまんまにしたらよく食べた。夕方になると熱が上がる。木曜は宿氏が休みを取ってお留守番、夕方から発熱。今朝は熱もなくぶどうとヨーグルトを食べたので登園させて、呼び出しはなかったけれど、どうしているやら。

君のいない食卓

君のいない食卓

ト本。

「食」を語ることで、ひそやかに亡き妻を、昔のことを記憶にとどめたい-。文芸・映画評論の第一人者が、食から甦る面影と失われた時を綴る。UCカード会員誌『てんとう虫』連載に書き下ろしを加えて書籍化。 

切ないことが織り込み済みのタイトルのフォントがさらに斜体になっているので切なさが3割増し。漬物をきざむ話のさみしさったらない。働きだしたばかりの川本三郎が、女の子と飲みに行って、「こういうときはお酒を注ぐもんだよ」といったというエピソードにちょっと驚く。そんなこと言われたら、川本三郎が相手でも、「罪と罰」のラスコーリニコフよろしくいきなり帰るマンしちゃうな。そういうことをいちいち覚えていてちょっとクヨクヨしているところが川本三郎らしい。食べ物のもたらすノスタルジーが時代を切り取って、ぎゅぎゅっと川本三郎一代記になっている。