ひなまつりというものをよくわからないながらに、フーちゃんのインフルエンザ休みのときに、おひなさまを出して飾った。ひなまつりの夜はなんとなくいなり寿司を作った。あぶらげを甘く煮ておいて、炊いたごはんに甘酢としば漬け、そぼろの卵を混ぜると、春らしい色合いになったが、あぶらげに包んだらすべてセピア色になるのだった。卵と豆腐の蒸しものと、ほうれん草のおひたし、ポテトサラダに赤かぶのマリネ。セイちゃんとフクちゃんがせっせとおひなさまの絵を描いてプレゼントしてくれた。セイちゃんの絵は、おひなさまとおだいりさま、三人官女に五人囃子、あかいおかおのうだいじんまで描いた力作で、おかあちゃんふみちゃんおめでとうと添えてある。ひなまつりの歌は、マイナー調なところがいい。おひなさまの顔も、しあわせそうに微笑みながらもどことなく儚げ。
- 作者: アレックスシアラー,Alex Shearer,石田文子
- 出版社/メーカー: 求龍堂
- 発売日: 2005/01/01
- メディア: 単行本
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ある日、若い科学者クリストファーが姿を消した。彼はひたすら「光の減速器」の研究を続ける、ちょっと変わった青年だった。失踪の際、彼は同僚のチャーリーにある原稿を残した。そこには、不思議な物語が綴られていた…。
一気読みしてしまう「おはなし」だった。スノードームというタイトルだけれども、スノードームは出てこない肩透かしをくらった。