まみ めも

つむじまがりといわれます

オカン、おふくろ、お母さん

連休にめずらしくレジャーにでかけたところ、ふーたんが階段から転げ落ちてしまった。しばらく様子をみていたけれどちょっと体勢が変わると痛がり、左腕をかばうので、やっぱり心配になって夜間救急にかかった。肩の脱臼や腕の骨折を疑ったけれど、たまたま肩と上腕をうつした写真に鎖骨がポッキリ折れているのがうつりこみ、痛みの原因がしれた。こどもの鎖骨骨折は固定もむずかしいので安静にするようにだけいわれ、三角巾で吊って痛みどめもしないで回復を待つしかない由。その夜は風呂も入らずバンガローに泊まったけれど朝になってごはんも食べずカルピスだけを飲み、立つことも怖がっておうちにかえりたいと泣くことしきりでどもならんので宇都宮からやまびこで帰ってきた。最寄り駅で駄菓子を買い込み、ハンバーガーショップでソフトクリームつきのキッズミールを食べ、夜もチーズバーガーを食べたいというのでハンバーグを焼いてパンにはさんだ。おおいに甘やかした甲斐があってきょうはくたびれた様子はあるもののめそめそしたぐらいであとはおとなしくしている。ふとんに入ったらくたっと寝てしまった。

ト。

角田光代重松清加藤登紀子松尾スズキ小池百合子美輪明宏…など、各界著名人87人が「母」について語った短編エッセイ集。『文藝春秋』掲載を加筆修正して単行本化。
四つの目玉 青木 奈緒
芸人顔まけ 赤井 英和
かむかい母ちゃん 芦原 すなお
絵描き嫌い 安西 水丸
洗濯物と自転車 池内 紀
箪笥の奥の手紙 池上 冬樹
普通のような普通でない人 池田 晶子
母の結婚写真 池田 満寿夫
学校に呼び付けられた母 池辺 晋一郎
二人で一人 石橋 幸緒
母の秘密 泉 麻人
おんなの昼寝 市川 森一
旅の記憶 市田 ひろみ
こぼし酒 市村 正親
料理20人分8年 伊藤 まさこ
母の逆鱗 稲泉 連
大難は中難に 内橋 克人
東京だよ、おっかさん 大木 凡人
母娘の挑戦 太田 房江
ダンス・ミー 大前 研一
最も愛おしい人 岡部 まり
母の教え 小川 和久
うちのお母ん 荻野 アンナ
賑わいの中で 小椋 佳
トラウマって… 角田 光代
今でも現役 加藤 登紀子
自由・平等・博愛 加藤 芳郎
親鳥のまわりで 上坂 冬子
極楽トンボ 樹木 希林
先祖は海賊?宣教師? 岸田 衿子
スカーレットのように 桐島 洋子
クリームはタップリ 日下 公人
素人のクソ度胸 小池 百合子
夢の導き 児玉 清
明治の女にゃかなわない 小林 亜星
おふくろ帝国主義 さいとう たかを
神様の順番間違い? 酒井 順子
引っ越しの達人 重松 清
褒めてくれる母 篠沢 秀夫
母との口論時代 清水 義範
待っている母 しりあがり 寿
アイ ラヴ ユー マリー 鈴木 慶一
呼名はカアちゃん 鈴木 清順
棺に入れるものがない 関川 夏央
母から聞いたこと 高島 俊男
子離れ 高橋 睦郎
愚直な人たち 立松 和平
やめときなはれ 谷沢 永一
絵描きと貿易商のあいだ 玉村 豊男
独裁者のいろいろ 土屋 賢二
ついたて 津本 陽
母の笑顔 常盤 新平
アップルパイ買って 徳岡 孝夫
二羽の鳩 中井 貴恵
母の手 中尾 彬
僕はいかにして楽天家になったか 中島 らも
母の“理科少年”養成 中野 不二男
一番厄介な例 中村 彰彦
不肖の娘 中村 うさぎ
砂と貝殻の土産 二谷 英明
二人のおふくろ 馳 浩
せっかちの遺伝 林 望
上の空の母 久田 恵
海棠の花 広瀬 久美子
初めて母と呼んだ日 辺見 じゅん
老同級生の求婚 堀田 力
母の漢字変換 穂村 弘
聞きそびれてひさしく 松尾 スズキ
お前は虎ぞ! 松本 零士
トマトの記憶 水木 楊
たえず南へ、南へ 水野 晴郎
妖怪なる母 美輪 明宏
変な奴 群 ようこ
芯の強い人 目取真 俊
恋の季節 茂木 大輔
“火の玉”母さん 森 詠
ええかげんな母親 森 毅
意図せざる孝行 森永 卓郎
楽天的接待主義 山下 洋輔
少い思い出 山田 太一
わが道を行く 山田 洋次
疑わず、区別せず 横尾 忠則
母を想う 淀川 長治
投了後の一家 米長 邦雄
久しぶりのデート 李 麗仙
ベーコン・ライス 和田 勉
未婚の母 渡辺 みどり

私の死亡記事とおなじ文藝春秋のシリーズ。母親とは良くも悪くも因縁であり、それ以上でもそれ以下でもなく、とはいえやっぱり生まれ出づるふるさとという点で、父親とは決定的にちがうものをはらんでいるけれど、結局は父も母も自分とはべつの人間であるということ、親にもこどもにも夢をみてはならぬ。夢をみるのは現実が終わってから。