まみ めも

つむじまがりといわれます

斜陽

げんちゃんの一人称がげんちゃんからおれになったなと思っていたらこないだついにおれさまが出たので笑ってしまった。せいちゃんが小さいときにおいらと言っていたのを思い出す。せいちゃんはゆくゆくはわしを使いたいと言っていた気がする。げんちゃんはむし歯で前歯がとけていて空気が抜けるのか、あのさー、それでさー、というときに、あのしゃあ、それでしゃあ、となっていて、きかんしゃやえもんみたい。高校の同級生で語尾にじゃりをつける男の子がいてぶっ飛んでるなと思ったけれど、ジャリおじさんという絵本があって、現実に起こることはすべてだれかの想像の世界から出られないのかもしれない。

エフ本。

破滅への衝動を持ちながらも“恋と革命のため”生きようとするかず子、麻薬中毒で破滅してゆく直治、最後の貴婦人である母、戦後に生きる己れ自身を戯画化した流行作家上原。没落貴族の家庭を舞台に、真の革命のためにはもっと美しい滅亡が必要なのだという悲壮な心情を、四人四様の滅びの姿のうちに描く。昭和22年に発表され、“斜陽族”という言葉を生んだ太宰文学の代表作。

全員だめすぎる。久しぶりに読んだらむしゃくしゃしたけれど、角田光代は解説でかつてむしゃくしゃしたのがいま読むと味わい深いみたいなことを言っている。歳をとるとみのもんたがよくなるみたいなことで、ちっとも実感がない。いつかそのゾーンにいける日がきたらまた読みたい。