まみ めも

つむじまがりといわれます

一冊で読む日本の名作童話

セイちゃん7歳の誕生日は「やまのおうち」でお祝い。ケーキはブシニャンのデコレーションにしてもらった。ブシニャンは地縛霊のジバニャンのご先祖様であるらしい。ハッピーバースデーをみんなで歌って、7本の蝋燭はふたつめの息でぜんぶ消えた。夜は薪ストーブの前に布団を4枚ならべて7人で川I川の字で寝た。次の日は山をおりておそ昼でおたふくへ。看板は丼の字のまんなかの点のところにおたふくの顔が貼りついている。揚げたまご丼をみんなで食べた。セットのうどんがつるつるとおいしい。こしのないうどんのおいしさを世界はまだ知らない。金沢港に寄港しているコスタ・ビクトリアというイタリアのおおきな客船をみてから帰った。

一冊で読む日本の名作童話

一冊で読む日本の名作童話

ト。

芥川、藤村、与謝野晶子錚々たる作家が童話を書いていた。その他宮沢賢治坪田譲治らの読み継がれてきた名作、埋もれた作品には、大人も魅了する懐かしい魅力がある。「あらすじシリーズ」編者による名作童話編。
十二月の苺 巌谷 小波
金魚のお使 与謝野 晶子
蜘蛛の糸 芥川 竜之介
二人の兄弟 島崎 藤村
納豆合戦 菊池 寛
一房の葡萄 有島 武郎 
おもちゃの蝙蝠 佐藤 春夫
赤い蠟燭と人魚 小川 未明 
岡の家 鈴木 三重吉
機関車と月の話 千葉 省三
一夜の宿 山村 暮鳥
ごん狐 新美 南吉
欲しくない指輪 徳永 直
瓦斯灯と子供 川崎 大治
きんまくわ 槇本 楠郎
お母さんの思い出 室生 犀星 
捕虜の子 吉田 絃二郎 
よだかの星 宮沢 賢治
泣いた赤おに 浜田 広介 
赤いペン皿 岡野 博
金の梅銀の梅 坪田 譲治
白い封筒 吉田 甲子太郎 
煉瓦の煙突 下畑 卓
朝の鐘ふり 塚原 健二郎
峠の一本松 壺井 栄
片耳の大鹿 椋 鳩十
椿 川端 康成

実家に帰った次の日に図書館まで歩いて借りてきた。夜、ひとつだけといって、「金魚のお使」をセイちゃんとフクちゃんに読んであげる。赤白斑の三尾の金魚が電車に乗っておつかいをする他愛ない話で、トンネルにはいったら夜と勘違いして寝てしまうところでくすくす笑った。