まみ めも

つむじまがりといわれます

小説家のメニュー

連休、Sちゃんと娘さんが遊びにきて、ビールを飲みながらおそ昼をのんびり食べる。生ものの少ない手巻き寿司をやることにして、ツナコーン、たくあんいりのひきわり納豆、あまい卵焼き、粒うに、サーモン、しいたけの甘辛煮を用意した。あとは人参とレーズンのバルサミコ和えと高野豆腐の煮物。Sちゃんが「にくのくに」で焼豚とコロッケとメンチカツを買ってきてくれた。このところ胃の調子があまりよくなく、ときどき気持ち悪くなって戻してしまう、気をつけていたけれどやっぱり度を過ごしたようであとからしんどくなり夕飯はなにもはいらんかった。

ト。開高健、世界を食らうの巻。

ベトナムの戦場でネズミを味わい、ブリュッセル郊外のレストランでチョコレートに驚愕する。アマゾンの奥地でピラーニャの刺身に挑戦し、ニューヨークではソフト・シェル・クラブをポン酢にからめて頬ばる。味覚の魔力に取り憑かれ、旅に暮らした小説家が世界各地での美味との出逢いを綴る。

朝の通勤電車で開き、しょっぱな、ねずみ肉を味わう話におののいていたら、本のあいだから蜘蛛が這いだして腕をのぼってきて冷や汗をかいた。どうしたことか乗り換えのあとも鞄にくっついていた。少し前に抱っこでフーちゃんを寝かせていたら、腕にちいさなカマキリがよじ登ってきたことがあって、ちっとも重さを感じさせないくせにきちんとカマキリのフォルムをして命があることの神秘。