まみ めも

つむじまがりといわれます

2011-01-01から1年間の記事一覧

もののけ姫

中世の枠組みが崩れ始めた室町時代の日本。いまだ人を寄せ付けぬ太古の深い森の中には、人語を解する巨大な山犬や猪などの神獣たちが潜み、聖域を侵す人間たちを襲って、荒ぶる神々として恐れられていた。エミシの末裔のアシタカは、人間への怒りと憎しみに…

ギルバートグレイプ

自分が生まれ育ったアイオワ州の小さな町から生まれてから一度も出たことが無いギルバート。彼には重い知的障害を持つ弟アーニー、夫の自殺から7年の間家から出たことがない肥満で過食症の母、二人の姉妹がおり、食料品店で働きながら家族の面倒を見ていた。…

そうか、もう君はいないのか

BOOKOFF¥105シリーズ。城山三郎氏がどんな人かもヨウ知らんのだけれども、新聞の記事で、死後に奥さんのことを記した原稿が云々したというのを読んで、それを思い出して手に取る。タイトルになんだか照れてしまい、岩波文庫のワイド版夏目漱石こ…

太陽

1945年の日本。第二次世界大戦の終戦直前。宮城地下に設けられた防空壕で昭和天皇は朝食を摂る。ラジオからは日増しに激化する沖縄戦の様子が流れ、天皇はそれを止めさせる。御前会議、研究所での生物学研究を経て、ようやく一人の時間を持つ天皇。夢の中で…

インセプション

主人公のドム・コブは、人の夢(潜在意識)に入り込むことでアイディアを“盗み取る”特殊な企業スパイ。そんな彼に、強大な権力を持つ大企業のトップのサイトーが仕事を依頼してきた。依頼内容はライバル会社の解体と、それを社長の息子ロバートにさせるよう…

人情ばなし(新・ちくま文学の森)

このよがくもん(幸田文)/尋三の春(木山捷平)/シモンのとうちゃん(モーパッサン)/カブリワラ(タゴール)/多忙な仲買人のロマンス(O・ヘンリー)/うみがに(マナット・チャンヨン)/幸福者(モーム)/菊(スタインベック)/文七元結(三遊亭…

ヴァージンスーサイズ

1970年代のミシガン州が舞台。リスボン家にはテレーズ、メアリー、ボニー、ラックス、セシリアという美しい5人姉妹がおり、近隣の少年たちの憧れの的であった。しかしある日、末っ子のセシリアが手首を切ってしまう。手首を切った理由を聞かれ「死にたかった…

土曜の夜と日曜の朝

アラン・シリトー。BOOKOFFで¥105。河出書房新社。帯には「反抗的人間の苛烈な青春と労働者階級の生活感情を鋭い感覚で描く<怒れる世代>の傑作」とあった。あらすじは、本文中で主人公のアーサーが独白するとおり。 おれの人生は最後まで毎日き…

ことばの探偵(ちくま文学の森)

狂詩巡査行(サッカレ)/がまの油口上(永井兵助)/家族混線曲(中田ダイマル中田ラケット)/一ト目上り(春風亭柳橋)/千早振る(三遊亭小円朝)/エステル(フィッシュ兄弟)/うわさ/ブダペスト風説便覧(モルナール)/南北戦争式電話番号記憶法(…

旅ゆけば物語(ちくま文学の森)

鉄道唱歌(大和田建樹)/一時間の航海(福永武彦)/斑鳩物語(高浜虚子)/或る田舎町の魅力(吉田健一)/山陰(木山捷平)/東海道五十三次(岡本かの子)/三十石道中(広沢虎造演)/乞食旅(勝小吉)/突貫紀行(幸田露伴)/清光館哀史(柳田国男)…