まみ めも

つむじまがりといわれます

2018-01-01から1年間の記事一覧

オッパイ入門

上京した妹が土曜の夜にきて、泊まっていった。夜はふたりで何時間も話し、いくらでも泣けてしまう。ままならないことが多すぎる。ままならないことのなかに、細い光のようにひとの優しさがしみてくる。土曜は誕生日だったので、日曜のお昼をご馳走してお祝…

にょっ記

いろいろ悶々とするので髪を切った。それでどうなるわけでもないけれど、数十グラム、梅雨のしめった空気では数百グラムかもしれない、すこしでも感じるものを軽くしたかったのでとことん短くした。気分はニキータ。目の前のことからは逃げられない。ニキー…

アバラーのぼうけん

今度はセイちゃんの遠足で、四時半にめざましをかけた。お弁当は、のりのつくだ煮のおにぎり、鶏もも肉の照り焼き、玉子焼き、きゅうりの塩もみ、枝豆、人参のソテー、プチトマト。ラジオを聴く気分ではなく、久しぶりにCDをかける。曽我部恵一の歌声が、夏…

佐野洋子の「なに食ってんだ」

先週の日曜日は、ひと月半近く待ったをかけていたふくちゃんの六歳のお誕生日祝いをした。なかよしのお友だちをひとり呼んで、ふくちゃんの希望通り、餃子の満洲の餃子を焼き、コーンとツナの炒飯とポテトサラダを用意してぶどうジュースとグリーンラベルで…

たべるのがおそい vol.1

時間はもどらないけれど、わたしはまにあわなかったわけではない。文学ムック たべるのがおそい vol.1作者: 穂村弘,今村夏子,ケリールース,円城塔,大森静佳,木下龍也,日下三蔵,佐藤弓生,瀧井朝世,米光一成,藤野可織,イシンジョ,西崎憲,堂園昌彦,服部真里子,…

京都で考えた

木曜はフクちゃんの遠足だった。雨の予報がでていて、どうなることかと思ったけれどなんとか晴れてくれた。前の日はなんだかどうしようもなくくたびれてしんどくなりはやばやと寝てしまった。朝は五時に起きてごはんを炊き、お弁当の支度をした。フクちゃん…

マリコ/マリキータ

うまくいかないことだらけの中にさらに落ち込むことがあり、ケーキを買って帰った。丹念に作られたケーキも食べるときにはぼろぼろになって、そんな自分の不器用さがやりきれない。なにかが起こったときにショックを受けることが恐ろしく最悪のパターンばか…

村上春樹全作品 1990~2000 第2巻

四月にミニトマトときゅうりの苗を買って植えた。五月に入ってからピーマンを間に植えた。去年から植えっぱなしになっている金時草(実家から送ってきた野菜の葉をむしって食べたあと、茎を直植えにしておいたら根付いた)も春先から緑の茎を伸ばしてわさわ…

明日、何を作ろう

日曜は早起きをしてごはんを炊き、おにぎりを八つ作った。卵焼きとプリマハムの赤ウインナーのケチャップ炒めと枝豆を弁当に詰めて、最寄り駅からバスに乗った。なんたって相撲大会なのではりきってしまう。二年生のセイちゃんはグラウンドのわきのビニール…

食卓の音楽

歯根嚢胞の治療がほそぼそと続く。痛みと腫れはもうおさまって、いまは嚢胞のなかをきれいにするために薬を定期的に入れ換えている。週末の夕方に歯医者にいったら体調不良と暑さとでどっと一日のくたびれが漏れ出てしまい診察台の上で口をあけて治療されな…

アメリカ短編ベスト10

日曜は菜豆さん一家がやってきて、おそ昼の昼酒だった。前の日にウインナーとじゃがいもとチーズいりのケークサレを焼いておき、午前中のうちに辻仁成の玉子焼き、松浦弥太郎のポテトサラダ、枝豆を茹で、チーズとクラッカーとピータンを並べ、あとはお土産…

ニキータ

年末からみるみる具合をわるくしていた父の病因が春先になって京都の病院までいってなんとかわかり、やっと先週になって手術を受けることができた。歩くこともままならず痛みで食べるのもしんどく好きだったお酒も飲まず痩せてしまった。週末に電話をしたら…

文学2017

連休は明るくさわやかな暑さで昼からビールを飲んだり、日に焼けてくたびれたり、一転、連休明けは冷たい雨がざぶざぶ降って見事なブルーマンデーぶりだった。ブルーマンデーコンクールがあったら入賞できたと思う。火曜も引き続き冴えない空模様なうえに健…

きっとあの人は眠っているんだよ

4日の夜はベランダにカーペットと机を持ち出して家キャンプ気分で夕飯をした。オーブンで唐揚げを作ってごはんをおにぎりにした以外は切り干し大根やセロリのマリネ、ポテトサラダの常備菜だったけれども、夕暮れにあかりひとつを持ち出してグリーンラベルと…

もう一杯だけ呑んで帰ろう。

セイちゃん8歳の誕生日。朝いちばんでおめでとうを伝える。一緒に買出しに出て、4個で98円のなすと新じゃがをセイちゃんに見つくろってもらい、桃のジュースと肉を買った。雨上がりの公園は米粒ほどの小さなかえるが無数に跳ねていてちょっとした見ものだっ…

ヘンリーくんと新聞配達

久しぶりに大学の研究室のメンバーが集まるというので水道橋。あまりに懐かしくてくらくらし、ビールをがぶ飲みしてしまった。早めに店を出たにもかかわらず新年度の東京はなかなか乗りたい電車が来ないで、アパホテル行きという切り札がありつつもなんとか…

花のにおう町

仕事をはじめたときに教育係としてついてくれた先輩が四月で配置替えになり、送別会があった。久しぶりに会うのでうきうきし、朝は口紅でもつけようかとおもったけれど、送別会のときにはとれてしまうし浮かれすぎのような気がしてよした。すこし前に家族で…

生の肯定

歯の痛みがあまりに長引くので金曜に早びけして歯医者にいき三日分のペングッドをもらって帰ってきた。痛みも腫れもひいてきたけれどなんとなく口の中がなまなましくすっきりしないで、できればアイスクリームとかフラッペとかそういうひんやりしたものをず…

こどものころにみた夢

きのうはフクちゃん六歳のお誕生日。夜中に破水してカーラジオのミスチルをききながら入院したのが懐かしい。仕事をしながら、そろそろ本気で痛くなるころだとか、思い出していた。うまれたころの写真を見て、たしかにおんなじ子だなと思う、こんなに大きく…

おらおらでひとりいぐも

日曜、こどもらと床屋へ。道すがら、ぼうず頭にするのしないのと話していたけれど、みんなぼうずにしたらびっくりするね、のひと言でふたりとも丸刈りにすることになった。9ミリ。刈られていくさまを見ながら、なかなかよい頭のかたちであることに満足する。…

星の子

金曜の帰りに歯医者に寄り、20年以上前に根っこを治療したままほったらかしていた虫歯の歯根が嚢胞になっていたので治療をはじめた。ふたを開けたらむかし詰めたどろっとした薬が出てきたらしい。帰宅してしばらくしたらどんどんと疼きだして、いかんともし…

ヘンリーくんと秘密クラブ

すこし前から家のリフォームをやっており、工事する部屋の荷物を残りの部屋に押し込んでなんとかやっている。寝室にしていた部屋から、北の部屋にベッドを3台うつし、そのうちの1台には荷物をつみあげ、ぎゅうぎゅうした部屋の2台のベッドにこどもらと4人で…

銀河鉄道の父

朝、家を出るころに遊歩道を通ると、ちょうど植え込みに朝日がさしはじめる時刻で、マーガレットが少しだけ黄色をのぞかせている。帰りは夕暮れがのびてまだ明るいので、はなびらをひらいている。そういう草花のいじらしさになぐさめられながら、どうにかや…

スティル・ライフ

お弁当春の陣がおわった。有終の美を飾ろうと、好物をこれでもかと詰め込んだ。牛丼、キドニービーンズ の甘煮、卵焼き、切り昆布とあぶらげの煮物。昼になって電話があり、弁当がないという。家に忘れてったらしい。コンビニで海苔弁を買って食べた由。帰宅…

ヘンリーくんとビーザス

気がかりは気がかりのまま、なすすべなく家に戻る。無力。はくたか560号。駅でおにぎりとからあげ、越山で焼きまんの小、花見団子と上生菓子、すゞめで塩豆大福を買った。どんなときでも越山の甘味は品よくおいしく懐かしく、こみあげるものがある。実家の桜…

秘密の動物誌

しばらく前から気がかりなことがあり、仕事に算段をつけて休みを2日とり、実家に帰ることにした。水曜は三時に仕事を上がり、はやあしでセイちゃんを迎えにいき、いったん帰宅、荷造りしてあったリュックを背負い、保育園に寄り、フクちゃんとフーちゃんを連…

未来のだるまちゃんへ

いまやっている仕事には、キアヌ・リーヴス似のゐまゐくんという同期がいたのだけれど、配置替えになったので、壮行会をやった。同じ仕事に、ひそかにアル・パチーノっぽいと思っている人もいて、会議のたびにキアヌ・リーヴスとアル・パチーノの同席をよろ…

フィンガーボウルの話のつづき

季節においてけぼりされるあたたかさ。水曜は定期の診察で昼から仕事を休んだ。春なので靴と下着を新調した。病院で受付と採血を済ませて時間があったので一番搾りとファミチキを買って公園のベンチで一気飲み。一番搾りがぬるかった。ブックオフでぶらぶら…

スピンクの笑顔

日曜はお弁当を作って近くの公園で花見をした。おにぎりとからあげ、煮卵、枝豆、こんにゃく。グリーンラベルの350ml缶をふたつ、保冷かばんにいれて、昼前からおてんとさまの明るさで飲む贅沢。花は満開の一歩手前で、花見客のそれぞれにひろげるシートの俗…

村上春樹全作品 1990~2000 第1巻 短篇集I

もくれん、今か今かと待っていて、咲いたと思うときにはもう若干あられもない姿になりはじめ、散ったあとはちょっとむなしいようなところまで含めて好きやでと、なぜかこのときだけはやしきたかじんの歌のように関西弁で語りかけてしまう。桜はなんやかんや…